今の時代、フリーランスだって会社員だって“不安はおなじだよ!”

フリーランスSEを続けていると、ふとしたきっかけで不安が襲ってくることがあります。

仕事が途切れたらどうしよう・退職金もない・国民年金は少ないし老後が心配・昔はヒラ社員だった同僚が課長や部長になっている・40歳を超えてもフリーランスを続けられるのか・50歳を超えたら…なんて考えたくない…

でも、こんな不安をほうっておいたままにしておくと悪循環に陥ってしまいます。

ここでは不安を感じているフリーランスエンジニアの、あなたが感じる不安の解消法をまとめてみました。

お役に立てることを信じます!!

将来の不安は誰にだってあるもの

小規模企業白書で明らかになったフリーランスの不安や悩みの第一位は、「収入の不安定さ」でした。

さらに年収400万円未満のフリーランスに、不安や悩みの傾向が強いということも分かりました。

手取り年収が300万円未満、という人が約6割。

貯金にいたっては100万円未満が約4割を占めています(2015年版小規模企業白書)。

この数字だけを見ても、経済的な不安を感じる人が多いのは否めません。

しかし、会社を取り巻く現状も変わっており、年功序列で退職まで楽にいられるような職場は減っています。

実力主義の評価制度が導入され、日々、精神をすり減らしている会社員もいるでしょうし、不本意な部署への異動や人間関係に悩む人もいるでしょう。

もはや会社員でも業績悪化などで給料カットや早期退職など先行きの見えない時代です。

将来の不安は多かれ少なかれ、誰にだってあるもの。

フリーランスの仕事に不安があるのは当然の現実です。

では、どうすれば収入や貯金の増加につながる仕事ができるのか、前向きに考えてみましょう。

フリーランスが不安になる瞬間

暇になると不安になる

「仕事ばっかりだと疲れて愚痴も出るのに、ぽっかり暇になると不安になる。」

「仕事の依頼がないと経済的な不安に陥るし、依頼が続くと期限までに終わらせなければいけないプレッシャーで悩んじゃう。」・・・これはフリーランスの宿命?

継続的に仕事を発注してくれる企業や依頼人と契約している場合、このような不安を感じることはありませんが、すべてのフリーランスが安定して仕事を受注できるわけではありません。

思うように仕事が受注できなかった時、おすすめなのは案件を紹介してくれるフリーランス向けエージェントに登録することです。

エージェントを活用すれば自分で営業活動を行う時間を省くことができる上、仕事を紹介してくれるので安心です。 

エージェントに複数登録しておくことをおすすめします。

忙しすぎる時も不安

フリーランスは自分の裁量で仕事を受注することができますが、そのため人によっては会社員より多くの仕事を抱えてしまうことも多いのです。

フリーランスは休日も自分で設定出来ますが、仕事量が多いとなかなか休日も取れず、好きな時間に働くことができるフリーランスなのに、気付けば休みなく働いてしまい、自分のライフスタイルに不安を感じます。

仕事を受注しすぎて忙しすぎる人は、スケジュール・タスク管理ができるアプリやソフトを積極的に活用し、気付かない間に多忙になってしまう事態を防ぎましょう。

仕事を断ると次がないかも、という不安

「仕事を断ったら次がないかもしれないと思うので、どれだけしんどくても体に鞭打ってやっている。養う家族がいると沢山稼いで喜ばせたいし、仕事はありがたくて断れない!」

仕事があいた時、のんきに喜べたらいいけど、「次がなかったらどうしよう?」という不安の方が大きい。 この先行きの見えなさが、本当につらい」

そんなことでお世話になっているクライアントの無理は日頃から優先しています。

断るともう依頼がなくなってしまうかもしれない…。そう考えて引き受けたものの、やはり時間的にも体力的にも厳しくて、結局、後悔したような経験もあります。

「断る」というのは大変勇気のいる行為です。
しかし、無理に引き受けた仕事で心身ともに負荷がかかり、納品物の品質も下がったとしたら何も良いことはありません。

この先何年、頑張れるのだろうという不安

「新しいことを勉強し、自分にも投資しなければ仕事の幅が狭まるのは分かっているが、そもそも仕事以外に時間を作ることが困難」

「10年、20年先まで自分は必要とされる人材でいられるのだろうか。自分自身のモチベーションもいつまで続くのだろう?」

フリーランスエンジニアで移り変わりの激しい業界に身を置いている人も多いことでしょう。

ふとしたときに同じ働き方をずっと続けていけるのか、不安に思う人も多いようです。

もしかしたらフリーランスという働き方にこだわらず、その時々で雇用されたり、またフリーランスに戻ったり、ということを柔軟に考えられるようになった方が不安も減るのかもしれません。

健康に対する不安

最後は健康に対する不安です。

フリーランスは時間に自由な反面、深夜に仕事をしたり徹夜したり、生活習慣が乱れやすい傾向にあります。

また自宅を仕事場にしていると家にこもりがちで、運動不足になるのも健康リスクを増大させます。

自治体から健康診断の案内が来たら面倒くさがらずに進んで受けましょう。

フリーランスは自分の体が一番の資本。 ご家族の為にもいつまでも健康でいて下さいね!

自分を安売りしない

フリーランスになると収入面の不安から「安請け合い」をしがちですが、そこで仕事が得られるようになったところで安い仕事が増えるだけでかえって心身ともに擦り減ってしまいます。

自分を安売りすれば、当然のことながら安い値段でしか買ってもらえないのです。

妥協点を下げず、クライアントには払った金額以上の結果と満足を与えれば、それこそ信頼は増し、新たな顧客開拓につながっていくのです。

不安はあっても前向きなフリーランスがたくさん!

2015年版小規模企業白書では、不安を抱えているフリーランスが多いという実態が明らかになった反面、「今後の見通し」については「フリーランスのまま事業を拡大したい」、「フリーランスのまま事業を維持したい」の合計が全体の7割以上を占める回答を集めました。

また「フリーランスという生き方、働き方」についても、およそ4割が「広がると感じている」と答えています。

「現在とあまり変わらない」という現状維持の回答も含めると全体の8割近くが将来について前向きに考えている様子がうかがえました。

このように不安はあるものの、フリーランスに夢や魅力を感じている人が多いのも事実です。

フリーランスの不安の解消方法

つづいてフリーランスが感じる不安を、解消するための方法を紹介します。

小規模企業共済に加入して退職金と年金の不安を解消する

突然の病気や老後など、将来の保障に対して不安を感じているフリーランスにおすすめしたいのが「小規模企業共済」です。

小規模企業共済
要するに「経営者のための退職金制度」です。

民間企業ではなく、国の独立行政法人である中小企業基盤整備機構が運営しているので、倒産することもないので安心です。

掛け金は月額1,000円~7万円の範囲で500円単位で選べます。

掛け金はいつでも、変更することもできるので、経営が厳しい時期は金額を少なくすることもできます。

この制度の一番大きなメリットは毎月の掛金が全額所得控除になることです。

年間、最大で84万円分も経費算入できるので、抜群に節税効果が高いです。

積み立てた共済金は事業廃止時に退職金のように一括で受け取ることもできますし、年金のように分割して受取ることもできます。

そのおかげで「退職金がない」とか「年金がない」といった不安からは解放されています。

小規模企業共済は個人事業主であるフリーランスや起業家が、事業を廃止したり退職したりした時に共済金を受け取ることができる共済制度です。

共済金は受け取る時までに積み立てた掛金に応じて金額が変わります。

掛金を納めた納付期間によっては最大120%相当の共済金を受け取ることができます。
(ただし、掛金を20年間積み立てないと元本割れするので注意)

一つの案件ばかり受注しない

フリーランスの場合継続的に受注している案件であっても、突然案件の受注がなくなってしまうことも多々あります。

そんな時のために企業や依頼人の目に止まるように、ポートフォリオサイトを作成したりSNSの発信を積極的に行ったりするのがおすすめです。

また案件を絶やさないためにおすすめしたいのがフリーランス向けのエージェントとクラウドソーシングを活用することです。

エージェントに登録しておけば案件がなくなってしまった時も仕事を紹介してもらうことができます。

またクラウドソーシングは案件の単価は低いかもしれませんが、こつこつと続ければ単価はどんどん上がります。

積極的に副業を見つけて収入を増やす

フリーランスは、スキルさえあれば40歳でも50歳でも60歳でも、稼ぎ続けることができます。

せっかくフリーランスになったのですから、積極的に副業で収入を増やしていきましょう!

フリーランスは自分のリスク管理を行うのも仕事のうちです。

複数の発注先から仕事は受注するようにして、収入が0にならないよう備えましょう。

・システム開発を請負で受注する
・エンジニア仲間と一緒にアプリを開発して販売する
・自分でサイトを運営して広告収入を得る
・ランサーズなどのクラウドソーシングでソフト開発の仕事を受注する

など、さまざまな方法で収入を得ることができます。

フリーランスはスキルさえあれば何歳になっても、稼ぎ続けることができます。

「フリーランスSE」の将来性ってどうなの?

まず、独身ならフリーランスSEの収入だけで一生食べていけます。

浪費さえしなければ貯金もできるし、小規模企業共済などの制度をうまく利用すれば退職金ももらえて老後も安心。

一般的なフリーランスSEで30歳から55歳まで働けばざっくり2億円以上は稼げます。

年に500万円ずつ使っても1億円以上は貯金できる計算。

55歳でセミリタイアしても悠々自適に暮らしていけます。 

キャリアアップしフリーエンジニアとして独立するという選択肢はいまや珍しいものでも、難しいものでもなくなっています。

会社勤めや転職・就職活動に疲れたら、独立してフリーエンジニアになることも考えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

受注する仕事やスケジュールなどを全て自分の裁量で決める必要のあるフリーランスは、時には不安を感じ、将来は大丈夫なのか、これからもやっていけるのかなど考えてしまうこともあります。

フリーランスとしての将来に不安を感じたときは、自分と同じフリーランスの人が集まる交流会やイベントに参加することをお勧めします。

同じ境遇の人が参加しているので、悩み、不安について相談することができます。

またなんとなくただ不安になったりすることもあるので、理由もなく不安を感じた時は少し休むことをおすすめします。

「悩んだら休む。休んだらまた働く。」これだけで何とかなりますよー。